[今日申し合わせがあったけど、全くダメ!とても人様にお見せできるようなものではなく、、、」
ちょっと気弱なメールが来ました。
明日の舞囃子の発表会、お出でにならない方が、、、と、云うのです。
お互い様、、、、どっちを向いても同じようなものです。
”どうぞお気になさらずに”、、、と、出かけました。
だって、、、、今日は、彼女のいままでの能生活の集大成です。
観世能楽堂のたたずまいは相変わらず、
都心にあって別世界。
松の緑、鳥居の朱色も鮮やかに独特の雰囲気を漂わせていました。
扉をあけるとロビーはこれまた別世界?!
さすが格式高きお能の世界、うだるような暑さの中でも、しっとりとお着物を召していらっしゃいました。(私など裸に近い状態なのにアツいアツいの連発です)
友人の演目は「羽衣」
なんとタイムリー~~~
連日の富士山の世界遺産登録に三保ノ松原を加えるとかそうでないとか、、、
結果加えることで一件落着。ヨカッタヨカッタ、、、
その三保ノ松原でのお話です。
「羽衣」は誰でもしっていますが、能の羽衣はちょっと違い、漁師の白龍が天女に羽衣を返してくれないのでは?と、云うと。
件のセリフ
「疑いは人間にあり、天に偽りなきものを」と、、、
それを聞いた漁師は天女に羽衣を返すのです。
純粋、清らか、爽やか、そして華やか、、、など、人間の憧れを天女に託した舞であると、、、
舞台の上の彼女は一心不乱に舞っています。
”心眼”と云う言葉がありますが、今の彼女は心で舞を舞っているのではないか?
そんな気がしました。
年と共に、心は汚れ何事も疑いの目でみてしまいます。
舞いに没頭している今の彼女に偽りの気持ちなど有るはずもなく、童女の如く澄み切った爽 やかな境地にあることと思います。
足の痛みもなく、全力を出し切った後の彼女の顔はとても美しく、そこに天女がいるようでした。
本当に良かった!
オツカレサマ、、、
そして御成功おめでとう~~~
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