おらがはる

昨夜の予報どおり目覚めると辺りは白く雪化粧をしていました。

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 残念ながら?ところどころ土が顔を出して一面の雪とはなりませんでした。
 
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 お日様が昇る頃になるともう、ほとんど白は消えかかり、枯れ草と少しだけ覗く緑になっていました。

 少し歩くと?見つけました!

 アレ あの、、、、フキノトウがあっちにもこっちにも顔を出していました。

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 春を告げるフキノトウ、実は、、、

 小林一茶「おらが春」にちょっと悲しいお話がありました。

 「妙恵寺のあこ法師とて、ことし十一になりけるが、三月七日の天うらうらとかすめるにめでて、観了といふ太きたくましき荒法師を供して、荒井といふ所にまかりて、芹薺など摘みて遊ぶ折から、飯綱下ろしの雪解け水、黒けぶり立てて動動とな鳴りわたりて押し来たりしに、いかがしたりけん。橋を踏み外して、だぶりと落ちたり」

 十一歳の雛僧が大男の荒法師を共に春霞の日に草摘みに出かけた。
 ところが雪解け水が黒煙を立てて押し寄せてきた。どうしたことか雛僧が足を踏み外して橋からすべり落ちた。

 僧は助けて助けてと救助を求めたがどうしようもなかった、、、

 「あはやと村の人々打ち群がりて、炬をかかげてあちこち捜しけるに、一里ばかり川下の下の岩に、、、、、、

 村人もあちこち探したが一里ほど川下の岩に挟まれたすがたをみつけた。

 その袂からフキノトウが三つ四つこぼれた。いつものように老僧や寺男にお土産にしようと考えていたのであろうと一入不憫さが増したという。

 墨染めの衣、下着の白、緑のフキノトウ、、色鮮やかな組み合わせに人々は一層の悲しさを感じたと。

 
 もうちょっとで春がくるというのに!

 待ち遠しい、、もどかしい、、、春

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 あの春のエッセンスが一杯詰まっているようなふきのとうに、こんなお話があったのですね、、、

 「おらがはる」、、、じっくり読んでみたいと思っています。

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