梨花一枝、、、

今日も雨、雹、雷、、、と嵐の如き天候の変化に地異転変が起こるのでは?
 と、思いたくなるような一日でした。今年はやっぱりちょっとヘン?です。

 ソロソロ梨の花が咲く頃です。
 写真を、、、と、思いましたが残念ながら近くでは見つけられませんでした。

 「梨花一枝春、雨を帯びたり、、、」
 「梨花一枝、春雨を帯びたり、、、」
 
 どっちにも読めますね。どっちがいいかな~~?

 密かに陸上かっぱと仇名されるその先生は、それは真面目に考えていられました。

 かの有名な白楽天の「長恨歌」の一節。

 天界に行った楊貴妃の姿は、まるで春の雨に濡れた一枝の梨の花のような風情だと。

 梨の花が咲く頃、、、、

 そのうっとりと空を見ながら読み上げられる先生の姿と共に、この一節が思い出されます。

 卒業してからも何度か先生をお尋ねし、漢文の教えを受けました。
 ある日、先生は、、、

 「私も解らないから、、、ヨシ、一緒に調べよう」と、おっしゃいました。

 私はびっくりしました。

 教え子の前で「解らない」と,何の衒いもなく仰られた事に。

 なんと!正直で勇気がある先生なのだろうと、、、

 その後、私も解らない事があったとき、「一緒に調べましょう、、、」と、言います。

 そうするととっても気が楽になります。もしやそのことで評価が下がろうともそれはそれでいいのです。
 
 世の中のこと、例え専門科目であろうと、全てを知っているはずはないのですから、、、

 知らない事が恥なのではなく、それをそのままにして置く事の方が恥?かもしれません。

 恩師は学問は勿論のこと、人間としての生き方も教えてくださいました。
 
 有り難く幾つになっても感謝しています。

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