三多

書の上達、、、には三多と言われるものがあります。

 多く習い、多く見、多く聞く、、、ことです。

 沢山習う、、、当然のことです。
 沢山見る、、、これも至極当然
 沢山聞く、、、言い換えれば沢山知る、沢山学ぶことでしょうか?

 ある方からグループ展のお誘いを受けました。それもかなり熱心に。
 
 その日私は時間がありませんでした、、、自分の作品を書く時間が欲しかったのです。かなりぎりぎりで、切羽詰っていました。どうやりくりしようかと、、、。

 でも、義理があり半ば自分の作品を諦める、、、つもりで出かけました。

 会場は沢山の人で賑わっていました。お誘いくださった方のお顔も見えて、やっぱり顔を出して良かったかな~~などと。

 沢山の作品の中で、、、、

 その作品は一際輝いていました。
 大変失礼ながらいつもその方の作品とはまるで違って見えました。

 澄み切った線は時に繊細に、時に大胆に流れ、、鬼気迫るものさえ感じさせました。
 どれくらいの練習量でどれくらいの思いでこの作品に取り組んだかが想像させられるものでした。

 机に向かってじくじくと冴えない作品を書いていた私にとっては大変な衝撃でした。

 そして、こんなに素晴らしい作品を見る機会を失わなくて本当に良かった!と、思いました。

 そうです。忘れていました。書くだけが能じゃないと、、、。

 三多、、、見ることの大切さを。

 その後私の作品は画期的に変った!?だと、いいのですが。

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