うっすら汗ばんだ玉三郎に手が届きそうでした。
久しぶりの歌舞伎、、、なんと座席は花道の脇、しかも一番!
はだれの雪に雪持ち笹の文様の打ち掛け、先代萩の政岡は瓏長けた姿で立っていました。
薄暗い劇場の中で、ライトは黒地に白の刺繍の雪片を際立たせ、慎ましやかな風情の中にも凛とした玉三郎はこの上なく美しい姿でした。
歌舞伎座が取り壊されると聞き、どうしても見に行かなければ!と。
まさかこんな近くで役者さんんを見ることが出来るなんて思ってもいませんでした。
次々に変る舞台、、、珍しく悪役の片岡仁左衛門の憎憎しげな口の歪みに引き込まれ、
スッポンから煙とともに現れた中村吉衛門の仁木弾正の目の凄さに同行のものは思わず「コワ~~~イ」と呟く。
次々起こるドラマチックな出来事がツイお隣で起こる不思議を体感していました。
今の時代には凡そ在り得ない主君へ身を挺しての忠義もナゼか心にずんずんと入り込んできて、いつか胸は一杯!
役者の熱演と義太夫の熱声が劇場を満たし、観客を引き込んで劇場は拍手の嵐!
その場にいられた私はこの上なく幸せを感じていました。
ちょっと贅沢に、、、
幕間に見る名画も楽しみの一つです。
隅々まで楽しませてくれるここ、日本文化の頂天のようなこの場所が、とても大切に思えました。
また新しい形となって姿を現す日、、、、楽しみです。
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