どうして?

「先生~~~お名前を先に書いてもいいんだよね!?」

 「えッ どうして?」

 「だって学校で先生が{名前を先に書きなさい}と、言ったもん~」

 このところ何回か同じことを聞きます。

 さて、、、、、

 どこでどうしてそんなことになったのでしょう?

 一つの学校だけでなく幾つかの学校の生徒が同じことを言います。

 古来日本人は書きものに署名をするという習慣がなく、それが茶の湯の隆盛と共に書き手の主を明確にする必要が出て、また、それを生業とする古筆家(古筆了佐を代表とし、古筆鑑定を職業とした)も大きな力を持ったという。

 本来書作品に署名をするということは、どういうことなのかを考えてみました。

 署名などなくとも良い、、、、それが日本人の考え方ではなかったのか?

 よくみれば誰が書いたか見当がつくし、「俺が、、、、」と、名乗り出ることもなかった。つまり奥ゆかしい日本人がそこにいたようなきがするのです。

 本文よりも先に記名をする、、、なんと下品なこと!

 本文と記名はどちらが大切なのでしょう?

 「俺が俺が、、、」今の時代には、記名を先に!の考え方が優先するのでしょうか?

 書は競うものではありません。

 感じるもの、思いを伝えるもの、、、だと思います。

 いくら小学生であっても、いや小学生だからこそ書を嗜み書の世界を楽しんで欲しいと思います。書くだけが書ではなくその背後にある日本の、歴史、文化を理解して欲しいと思います。(指導者は当然それなりの知識理解を必要とします。便宜上?名前を先に書く?のではありません)

 本文があってそののちに記名がある、、、

 本文に”添わせる”落款です。

007----p.jpg

012--11.jpg

 (まだ落款を入れるには練習が足りません)

コメント