お黒飯

午前3時半に家を出た車は一路北に向かっています。

 まだ星が瞬いていた黒い空が明るみ初めオレンジに変わり、そして空色に、、、

 少し辺りの姿は分かるようになると

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 一面に広がる緑と優しい空色、、、、

 豊かな実りが期待される一面の稲。

 山から山へと連なる電線

オレンジの鉄塔

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  約5時間で目的地に。

 それは一本の電話から始まりました。

 長年支えて下さっていたお方の訃報にそれこそ取る物も取りあえず駆けつけました。
 (つい先日その方のお噂をしていたばかりでしたのに、、、)

 一晩中奔りやっと駆けつけることができました。

 式はお人柄そのものの様に優しく暖かく、悲しみが溶けて行くように、

 お別れもソサクサと、また車中の人となり一路帰宅。

 家に帰り、頂いた御馳走を拡げると見たこともナイものが、、、

 お黒飯とありました。

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 お醤油でたいたお強、山菜入りでした。

 よく考えたら”赤”ではなく”黒”だったのですね。

 口に入れるとじんわりと味わい深くやさしいお味でした。

 「**先生 とっても美味しく頂きました。

  いつも助けて頂きまして本当にありがとうございました」

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